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取りあえず、この前の「結婚」話は謝らなきゃ。
いや、謝ってどうする。取り消しだろう。
待て。
その前に、まずは「告白」だけど……。
す、好きです、でいいの、か……?
どう見ても、俺の頭に並んだ言葉は中学生並。
だが俺は、真剣かつ必死だった。
おまけに、自分でも分かるくらい、この脳内会議に没頭していた。
だから恐らく、顔も強張っていたんだろう。
「あのぉ、具合でも悪いですか?」
恐る恐る声を掛けられた時は、文字通り心臓が飛び出るほど驚いた。
そしてそれを体現して、俺は勢いよく椅子から立ち上がる。
二人して一瞬、息を呑むほど凄まじい音と共に
俺の背後で座っていた椅子がひっくり返った。
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