9  まぁ、なんだけどな

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だが、そのすごい音で我に返れたにも関わらず、 俺の脳内会議の内容までが、椅子と共に吹っ飛んだ。 「す、すみません」 慌てて椅子を立てようとするが、 その拍子に、まだ傷が塞ぎ切っていない腹に痛みが走る。 だから、つい顔が歪んだ俺の傍に慌てて彼女が駆け寄ってきた。 「大丈夫ですか? 怪我してませんか?」 ところが、心配そうに椅子を起こした彼女の前で、 俺は、パニック脳のまま勢いよく頭を下げた。 「この前は変な事を言って、すみませんでした。 パ、パニックでした。でも、気持ちは真剣です」 そして俺は、やや声を張り上げて言った。 「だから、付き合ってくださいっ!」
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