金輪奈落 ～この世の果てまで

２

「大丈夫だ……」
「しかし……夜寝られないのではお身体にさわりますし。やっぱり俺が見張りを」
これ以上顔色が悪くなると、島田が本当に見張りをしかねないかもしれない。それに、俺も都合の良いことばかり考えていないで、ちゃんと向き合う頃会いかもしれない。そう思った。

「……今夜はちゃんと寝るから大丈夫だ」
「もし今夜も出るようでしたら、明日は俺が行きますからね！」
「…………おぅ」
尻つぼみな返事をした土方に、島田は首を傾げた。普通は祓ってもらいたいものじゃなかろうか。