甘くない君を溶かすまで……

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「はい、あーんして」 「なっ!? ……なんですか、先輩。 そんなことしてもらわなくても自分で食べられます! それに私が注文したのはチョコレートバナナパフェですから」 一瞬固まり、それから慌てたように言いながら、彼女は手元の文庫に視線を戻した。 彼女のそっけない態度は、 俺の胸に味わったことのない痛みを与える。 恋をしている俺に これはまだ甘くない恋……。
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