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昂月がどんな気持ちでいるか、そんなことにもかまえないほどレアはただ彼女に助けを求めた。
昂月は真貴を呼ぶように云って電話を切った。
そんなはずはないのに、彼女の声が冷静に聞こえるほど、レアは畏れた。
「あたしのせいなのね!? あのとき――」
「違う……レア……」
「でも――!」
「おれは……! レアを守りたい……守れた……それだけでいいんだ……」
レアの悲鳴をさえぎって、祐真はいまできるかぎりの力を声に込めて強く云った。
自分を優先するのなら、迷わず連れていく。
けれど――。
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