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「レア……妹を幸せにしたい。
レア……レアをもっと幸せにしたくなった……
レア……おれがいなくなることで……レアは傷つく……
レア……けど、忘れないで……
レア……その傷を癒やすために……またレアはだれかと……巡り合う……
レア……必ず……レアを必要としてくれる奴が……また現れる……
おれが妹を失ったあと……レアと巡り合ったように……
レア……もっと大きな愛をつかめるよ……
くやしいけど……わかるんだ……おれが……そうだから……
レア……だから……捨てないで……レアの心も命も……
レア……そのときは怖れないで……拒まないでほしい……」
「祐真、あたし、がんばるから。だから、祐真もがんばってっ」
レアはふるえる手で受話器を取りあげ、フロントに真貴への連絡を依頼した。
緊急事態をうまく伝えられているかどうかもわからない。
「レア……手を……」
レアは力なく手探りで伸ばした祐真の手に触れた。
祐真が弱く握り返す。
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