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感情が乱れるあまり、波の音さえ耳に届かず、目的も意味もなく、ただ道があるままに進む。
見えるものも脳裡に入ってくることはない。
答えは考えるまでもなく目のまえにあるのに心が受けつけない。
どうにかしてくれっ!
怒りに似た苛立ちが自分のなかで暴れまくる。
眠ってもそれは鎮まることなく、むしろ本物の怒りに変わっておれは夢のなかで虚しく叫び続けた。
泣きてぇよっ!
泣かせて・・・くれ・・よ・・・っ。
決別を告げてから二カ月という月日もなぐさめにはならず、感情が捌(ハ)け口を求めてうごめく。
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