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思った通り、一ヶ月などあっという間だった。
荒木との何が変わったのかもわからなかった。
毎日手を繋いで登下校をし、お昼を一緒に食べ、休日は遊びに出掛けた。
以前と違うところと言えば、ほんの少しだけ物理的に近づいた距離だろうか。
けれど、それだって大した変化ではない。
今のままでいいではないか。
それが比佐の出した結論だった。
「比佐ちゃん、俺と付き合ってくれる?」
だから、荒木の問いに。
比佐はノーと答えた。
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