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僕と悟は6年になり、サッカーチームの主力選手になっていた。
この頃には君を付けずに、『悟』、『陽斗』と呼びあっていた。
相変わらず僕は小柄だったけれど、真っ黒に日焼けして、それなりに筋肉もついた。
だから、街を歩いていて知らないおばさんに「可愛いわね」なんて言われることもなくなっていた。
「悟、こっち」
「陽斗、任せた」
悟からのパスをダイレクトでシュートする。
ピーッ。
ゴールの直後に笛が鳴り、僕たちは3対1で勝った。
「やったー」
チームメイトが僕の周りに集まってくる。
ベンチを見ると監督が泣いている。
6年生の最後の試合を勝利で終えることができ、みんなで抱き合って喜んだ。
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