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ガシャーン
重い鉄の響きを立てて解錠されゴロゴロと音をたてながら横に開けられた扉の奥の小さな部屋には頑丈な造りの部屋には不似合いな男が一人壁にもたれて座っていた。
「出ろ」
扉を開けた男が簡潔な一言を発して出入り口の横に身体をずらした。
部屋の住人は不思議なものを見るような目付きで声を掛けた男や脇に控える俺達を見たが目がどんよりとして何の感情も読み取れない。
「451番永山宏だな出ろ!」
少し大きめの声で番号と名前を呼ばれて条件反射の様にピョコンと立ち上がると部屋を出てきた、素早く左右から腕を抱えられて長い通路を歩かされる。
先頭の一人が突き当たりの扉の鍵を開ける、その後を二人そして両脇を抱えられた男が通り後ろに俺ともう一人通過した扉を閉めて従う最後の一人総計7名の男達が声もなく何枚もの頑丈な鉄の扉と長いコンクリートの通路を無言で歩き行き着いたのはカビ臭い陰気な何も無い部屋だ。
部屋の中央に男を立たせると俺は素早く後ろから黒い布袋を頭から被せる。
「ひっ」
初めて男が声を発したがそれは息をのむような小さな悲鳴だった、同時に男の身体が小刻みに震えだした。
何故この部屋に連れて来られたのかハッキリと理解したのだろう。
俺が布袋を被せて後ろに下がるともう一人が急かさずロープを首に掛けた。
すぐに奥の扉が開きお偉いさんの登場だ今日は坊主がいる。両腕を抱えている二人を残して部屋を出ると外の明るさがやけに眩しい
『いぃ嫌だー!』
突然の絶叫が響く
『クソ!、又かさっさと死ね!』
『嫌だ、嫌だ、死にたくない!、死にたくない!』
煩いのでもう少し離れたいがそうもいかない周りの奴等は無表情を決め込んでいる。
公務員だと言われてこの仕事に就いたが最悪の選択だった、がこの御時世再就職も厳しいしなぁと考えていると残りの二人も出てきたが絶叫は続く
『糞坊主!、俺は死なんぞ死ぬもんかー、嫌だ!死ぬのは嫌だ!』
グチャグチャの言葉にならない感情と一緒に絶叫が頭に響く、と突然絶叫が途切れた。
そして
『誰か・・・誰か助けて!・・・だ・・・』
先ほどの絶叫からは程遠い微かな吐息のような囁きも消えた。
終った。死んだ。周りの奴等は今夜の飲み屋は何処にするか話していて今連行して首にロープを掛けた奴が息絶えた事に気づきもしない。
人には言えない俺の力、人は超能力やテレパシーと言うが僅か数メートルの
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