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漆輝「俺達の鬼神の血って、チートの元なの?」
セイン「あはは、まあこの世界で鬼神の血を引くのは、漆輝君達 東雲兄弟しか居ないしね。 私達、神の血と鬼の血を引く希少な存在だよ」
漆輝「俺達以外には、居ないのか?てっきり他にも、居るんだと思ってた」
セイン「鬼神は居ないかな…他は 龍人 精霊人 獣人は、居るけどね?」
漆輝「こいつは、どうすんの?」
水晶の中にいる意思の無い者。
セイン「水晶ごと壊した後、漆輝君にあげるよ」
漆輝「……は?…」
セイン「漆輝君が鬼神の血を引く存在だと、バレたから。其れに…漆輝君って、他の兄弟より異質だよね?」
漆輝「……」シーツをキツく握る。
セイン「君には鬼神の力が4分の2ぐらいが、鬼神以外の力に変わり始めている。多分、この世界に転生した所為だね」
俺のおでこに手を翳す セイン。
セイン「……やっぱり、魔力似の力に変わってる」
漆輝「俺…」
セイン「大丈夫?華禄ちゃんも、珍しいタイプだし…其れに魔力化したぐらいで、兄弟は変わらず接してくれるよ」
たかが魔力化したぐらいで、顔色を変えない。
其れどころか、兄貴なんて『さすが、俺の弟!!』って言いそうだな…… 口元が、綻ぶ。
セイン「やっと笑ったね」
漆輝「そうだな…こっちに来てから、あんまり笑ってなかったな」
セイン「さて!空気が変わった所で、漆輝君には 大切な事をやって貰います!!」
漆輝「大切な事?」
セイン「そう!使い魔召喚!!」
漆輝「魔力似の力はあるけど、使い魔っている?」
セイン「いるよ~ 漆輝君の血を狙う奴らが、現れたりしたら大変だしね」
漆輝「だからって、使い魔はいらない。」
セイン「どうしても 駄目?」
漆輝「使い魔に頼らなくたって、強くなるよ」
安心させたくて、笑顔で答える。 なんか、親戚のお兄さんって感じなんだよ、セインって。
「うむ。さすが鬼雲の息子って所か?」
何時の間にか、部屋にもう一人増えていた。
セイン「また暇潰しに来たの?ラグーン」
ラグーンと呼ばれた男は、橙色の瞳に、藍色と黒色が混じった色の髪を、鈴が付いた紐で右側前髪を結んでいて、着物を着ている。
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