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セインサイド
漆輝「……」
セイン「ラグーン!!とりあえず、着物の前は重ねてって言ってるでしょう!」
ラグーンは着物の前を開けている、つまり引き締まってるお腹が見えてしまっている。
ラグーン「うむ?きちんと着た筈なんだがな」
セイン「なら何で、着物を着るのさ! 私 洋服挙げたよね?!」
ラグーン「洋服…あぁ!ボタンを掛け間違えるから、着るなと言われたぞ?お主に」
セイン「そうだよ…Tシャツも、裏返しに着ちゃうんだったね」
漆輝「誰この、残念なイケメンさん」
セイン「”ラグーン” こう見えて、堕天使」
漆輝が勢いよく、ラグーンの方を見る。疑いたくなるのも、仕方が無い。
セイン「天使時代にも色々な事を起こしては、大天使に怒られていたな… 天然に結構歳いってるから」
漆輝「あんた、幾つ?」
ラグーン「俺か?はて、幾つになったかな…
軽く、850はいってるな。はは」
漆輝が疑いの顔を、此方に向けてくる。 ”嘘だと言ってくれ”という想いと一緒に。
セイン「ラグーンの言う通りだよ。彼は 私より年上なんだよ。ちなみに、私は565歳だよ?」
漆輝「嘘だ… 二人共200ぐらいだと思ってた」
ラグーン「はは 最近の若者は、お世辞が上手いな」
そう言いながら漆輝の頭を、撫でるラグーン。 撫でられている漆輝は、照れている。恥ずかしいだろうが ラグーンの手を振り払わない。
セイン「ねえラグーン、漆輝君の使い魔にならない?」
漆輝「セイン!?」
ラグーン「ん?彼は、使い魔と契約していないんだったな?」
セイン「うん。彼 強くなりたいから使い魔は要らないって言うんだけど、ラグーンなら強いし手合わせとか、出来ると思うんだけど」
ラグーン「俺で良ければ、使い魔になっても良いぞ?」
セイン「だって!漆輝君!!」
ラグーンの了解も得たし、後は漆輝君だけ。
漆輝「なっ…!?」
セイン「ラグーンに頭を撫でられているのを見て、漆輝君って……お爺ちゃんっ子?」
漆輝「……!!?」
漆輝君の頭から、湯気が上がる。図星だったらしい。
漆輝「そうだよ!?悪いか?俺ん家じいちゃん居なくて、友達の家が羨ましかったんだよ!!!」
八つ当たり風に言い終わると、頭からシーツを被ってしまった。
セイン「何この子、可愛い…!!」
ラグーン「よしよし…漆輝よ、俺と契約してくれるか?」
ラグーンの少し、残念そうな声音が漆輝にトドメを刺す。
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