三つ子と四つ子 時々爺さん。

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梗兄と若の怒りの積もった言葉がハモる。 桔梗「何様のつもりだ?彼奴、自己中性俺様属か?」 若「違うだろ、”俺を中心に世界が回ってる”的な奴だ」 どちらにしても酷い。そして違いが解らない。 「俺は、この世界を救う為に召喚された 大久保 俊だ」 こげ茶色の髪に黒色の瞳をした、自称勇者が名乗る。日焼けした肌を見るからにスポーツ全般が得意だと思う。 讓生「あいつ痛い子だ…」 隣に居るムーに小声で、話し掛ける。 睦貴「あんまり見ちゃいけないよ?讓生」 ムーは俺の下なのに偶に、俺を妹扱いするんだよね。妹が居ないからってさ~ お姉ちゃん泣いちゃう。 睦貴「…今くだらない事考えたでしょ?」 讓生「エスパームー!?」 漆輝「確かあいつ1-S組だよな」 俺達の漫才に無関心な、しーがアラン先生に聞く。 アラン「あのシュンとかいう奴は、ネブノギ王国が召喚した勇者で、取り巻きのネブノギ王国の上位貴族達だ」 三つ子&四つ子&若 「「 ……ブハッ!!!? 」」 おもいっきり吹いた。 桔梗「ヤバい 今日一番の受けだ!!」 涙目になりながら勇者に指差す梗兄 相当ツボったらしい。 若「人様に指差しすんなよー 可哀想だろー?」 梗兄を諭している若だけど、笑いは止めない。 三日月「勇者召喚とか本気でやってたんだ」 若&桔梗「「うはははーー!!!」」 優翔「笑い方が汚いよ!!梗に若!?」 俺もあんな風に笑うんだけど… 取り巻き1「馬鹿にするなよ、ヴァーミリ島の偽王族が!!」 勇者の取り巻きの一人の言葉で、場の空気が変わった。 若「……漆輝ラグを呼べ」 若からあり得ない程の殺気が放たれる 渾名で呼ばない辺り、相当ご立腹らしい。 梗兄達が俺達クラスメイトを庇う様に前に出る。 漆輝「だけど…」 若の殺気を前にし、言葉が詰まりながらも反論する漆輝は勇者だと思う。 原因を作った取り巻き達は意識をなくしている。 雑魚だな。S組だから強いのかと思ってたのにさ 自称勇者と生徒会会長は何とか意識を保ってる。 若「使い魔 ラグーンをヴァーミリ島から召喚するのを許可する」 漆輝「ラグ」 はらりはらりと黒い羽根が舞う。天使が舞い降りるシュツエーションだか、翼黒く、左右二枚づつ生え4枚の翼をはためかせながら、俺達の前に降り立ったのは… ラグーン「久しいな我が主と 主の兄弟達」 堕天使が怪しく微笑う。
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