第二楽章ヘ短調~黒い乳房

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1 時は2016年5月28日のことでありました。 場所は、札幌市南区の山中にて… 札幌近郊の街で暮らしている会社員の男・田ノ倉みつひこ(40歳)は、妻・よしえ(37歳・パート主婦)と長女・なおこ(15歳・中学3年生)と次女・なおみ(13歳・中学1年生)と7歳の小学2年生の長男の5人で山菜採りに出掛けていました。 日中、家族5人は山菜採りをしながら『今夜は炊き込みご飯にしようかな…』などと言いながら楽しく家族の時間を過ごしていたのでありました。 しかし、夕方4時過ぎのことでありましたが、7歳の長男が言うことを聞かない問題ばかりを起こすと言うので、みつひこはしつけをするために7歳の長男を置き去りにしてしまったのでありました。 みつひこは、よしえとなおことなおみを車に乗せた後に長男を置き去りにして走り去りましたが、5分後に『許してあげよう…』と思いまして、置き去りにした場所へ引き返しました。 しかし… 7歳の長男は、置き去りにされた場所にはいなかったのでありました。 「あなた!!(7歳の長男)がいない!!」 「何だって!!おーい!!(7歳の長男)!!どこへ言ったのだ!!」 しつけのつもりでしたことが、後々になりまして取り返しのつかない非常事態を起こしてしまったことから、みつひことよしえは大急ぎで所轄の警察署ヘ捜索願いを出したのでありました。 それから3日間にわたりまして、北海道警の捜査員200人が総出で行方不明になってしまった7歳の長男の捜索を行っていましたが、見つかったと言う知らせが届いていませんでしたので、みつひことよしえは頭がサクラン状態におちいっていたのでありました。 5月31日のことでありました。 この日は、夕方から雷雨になると言う予報が出ていましたので、道警の捜査員たちの表情はいらだちの表情になっていたのでありました。 行方不明になってしまった7歳の長男の安否がケネンされる中で、家族が凶悪事件の被害を受けてしまったのでありました。
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