第二楽章ヘ短調~黒い乳房

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3 よしえとみつひこは、7年前にみつひこの姉・ゆいこの一人息子が起こしたひき逃げ事件で被害者遺族のみなさまが『ゆいこが私たち遺族をグロウしたので許すことができない!!』と激怒してしまったので、『お線香を手向けたい…』と言っていたゆいこの一人息子に対して『来ないで!!』と強烈な声で怒鳴り付けられたので、みつひこの家の家族は窮地にたたされてしまったのでありました。 今から7年前の6月8日の深夜に、横浜市本牧元町の通りで、タクシーが整備不良の車に追突されたことが原因で大破をしまして、タクシーの運転手の男性が亡くなったのでありました。 亡くなったタクシーの運転手は、よしえのダンナでありました。 整備不良の車を運転していた男が、ゆいこの一人息子で、事故を起こした車は友人のイトコの車で1ヶ月前に車検切れになりますので、法定の検査に出す直前に勝手に乗り回していたと言うことが明らかになりましたので、二重の怒りを買ってしまったのでありました。 ゆいこの一人息子は、ケーサツに逮捕されて起訴された後に裁判員裁判を受けることになりました。 裁判の時に、ゆいこの一人息子はビービービービー泣きながら裁判員のみなさまや裁判官たちに『もう車には乗りません…お弔いがしたい…仏壇にお線香を手向けたい…』とコンガンをしていました。 ゆいこの一人息子は、執行猶予7年の有罪判決を受けてシャクホウされましたが、この時にゆいこの一人息子は弁護士さんから『裁判が始まる前にわしと約束をしたことを絶対に守れ!!』ときつい声で言いまして、よしえの亡くなったダンナの仏壇にお線香を手向けに行きなさいと命令を下していたのでありました。 しかし、ゆいこの一人息子はよしえのダンナの仏壇にお線香をあげさせてくれなかったので、お弔いができなくなってしまった上に、執行猶予がついてシャクホウされたので神様が味方をしてくださったと思い上がってしまったので、弁護士さんと約束をしたことをきれいに忘れていたようでありました。 そうしたことが原因で、被害者遺族のみなさまが激怒してしまいましたので、みつひこの実家の家族は許してもらえなくなったのでありました。
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