第二楽章ヘ短調~黒い乳房

14/44
前へ
/178ページ
次へ
その結果、みつひこはしつけだと言いまして7歳の長男を山中に置き去りにしてしまったと言うことでありました。 みつひことよしえは、7歳の長男を『しつけのためならイカクをしてもかまわない!!』と言うことで、イライラしていたり、外でイヤなことや気に入らないことがあれば真っ先に7歳の長男に暴力をふるうことを繰り返していたのでありました。 置き去り事件が発生する3日前には、7歳の長男が通っていた小学校で体操服を入れる袋が燃えた事件が発生したのでありました。 この時に、7歳の長男が『面白いので、ライターで火をつけた…』と言いまして、火をつけたことを認めたのでありました。 学校からの電話を受けましたよしえは、7歳の長男が通っていた小学校ヘ行きまして、7歳の長男を強引に家に連れて帰ったのでありました。 よしえはその後、面白半分で体操服を入れる袋に火をつけた7歳の長男の顔を平手打ちで力をこめて叩いた後に、灼熱のアイロンを背中に押さえつけて大火傷を負わせてしまったのでありました。 みつひこはこの時、7歳の長男の実母からのストーカーに耐えることができなくなってしまったので、5月28日の夕方に、7歳の長男を足で力をこめてけとばした後に『オドレは家に帰ってくるな!!熊のエサになってしまえ!!』と言いまして置き去りにしてしまったのでありました。 その後に、みつひことよしえはオタオタオタオタとした表情で警察署に捜索願いを出したということでありましたが、今現在も7歳の長男は見つかっていないのでありました。 事件から1ヶ月半後になりましても、7歳の長男はまだ見つかっていませんでした。 しかし、この時からよしえは深刻な事件に巻き込まれてしまったのと同時に、なおこの様子がおかしくなってしまったようでありました。 家族の悲劇は、ここより本格的に加速して行くのでありました。
/178ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加