ホワイトボードのお姫様

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「おねーさん、飲み屋難民?」 何だかホストとは違う雰囲気の男が話しかけてきた。 「別に、行くとこあるし」 そっけない態度を見せても、何故かこいつは引き下がらない。 「…もしかしてさ、おねーさんレズ?」 私はドキッとした。何で?そんな素振りしてないのに。 「…だからなに?」 つい返してしまった。 「やっぱ!こういうの匂いでわかるんだよねー僕、ねぇトランスに興味ない?」 トランス…あぁ、元女性が男性になりたい人達のことか。 「まぁ、少しは」 私何言ってんだろ、こんな奴に話すなんて。 やっぱり、私少し寂しかったのかもしれない。 ホストより何故か身近に感じられた。 「そこでさ、俺達トランスバーやってるんだけど、来ない?楽しませるよ!」 キャッチのこいつも元女性なんだろうな、そういえば男性にしては背も低いし、顔もよく見れば女性っぽいかも。 「…行く、どうせ暇だし」 お金はたんまりある、両親が共働きで、家に居ない分、大量のお小遣いをくれるのだ。 「じゃあ決まり!こんな可愛い女の子来たら皆喜ぶよー」 キャッチはニコニコしながら、私の手を繋ぎ、バーの中に連れていってくれた。
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