禿頭の悪魔

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「ヒャッハァア!中々の上玉の嬢ちゃんまでいるじゃねえか!こいつぁ高値で捌けるぜぇ!」 耳障りな金切り声が、案の定な言葉を発した。 「させない…!」 絶対に、そんなことにはさせない。あいつは、独りになった俺に、真っ先に手を差し伸べてくれたのだ。その恩人を、ここでむざむざ堕とさせる訳には、いかない――! 「くっっ!」 だが、届かない。必死で伸ばした腕も、彼女を守らんとするこの想いも。 奮戦虚しく、銃の引き金は引かれ、その銃口から鉛玉の形をした、死が差し迫る―――
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