禿頭の悪魔

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「なにっ!?」 ――銃弾が眉間に突き刺さるかというところで、にわかに信じられないことが起きた。それは、まさに奇跡。頭蓋を打ち抜かんとした銃弾が、額の寸前で、停止した。あたかも見えない壁が存在するかのように、物理法則も無視して。 「どう、して…」 見れば、あれだけ勢いよく前進していた俺の体もその姿勢を保ち留まっている。 そして、ころんという音を立てて銃弾が床に落ちる。
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