禿頭の悪魔

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その恐怖を俺が共に感じ取るには、この手はあまりにも、醜く汚れきっていた。 あの現象にどうにか納得のいく説明をこじつけようとしたが、無理だった。 結局あれは聖霊のご加護ということで丸く収まり、俺の腕で泣きじゃくるマルタを宥め、大急ぎで近くにいた憲兵に気絶した巨漢を突き出し、少しずつ落ち着いてきた。
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