第3章 秘密の重み

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流石に親友の七海は覚えててくれた、あたしの誕生日。18…かあ。18才。まだ、 けいちゃんとは4つも差があって、未成年で。 でも、運転免許だって取れるようになるし、パチンコも出来る。ちょっとだけ大人の仲間入り出来る年。 「え、春日の誕生日いつ? なんか、ロマンチックだな。旅先で誕生日って」 「うん。えっと、6月19日」 「あ、でも旅行中だから、彼氏には会えないか」 「彼? あっ、うんそだね」 酒井くんは、あたしの彼氏が年上ってのを、しっかり覚えてるらしい。この分じゃ、ウカツに嘘並べられないな、気をつけよ。 「そっかあ、じゃあ俺が代わりにハッピーバースデー歌ってやるからな」 「何それ」 またしても七海に突っ込まれる酒井くん。 「え、ダメか? あ、ちなみに俺超絶音痴」 「ジャイアンか」 「遠慮しておきます」 口々に言ってたら、またしてもポンポンポンって丸めたしおりで、順に頭叩かれた。もちろん、けいちゃんに。 「そこ、うるさい。あとで、自由時間の行動計画は立てさせてやるから、今は黙ってろ」 他の子達も私語してるのに…。絶対、私情挟んだ、けいちゃん。 旅行中のグループは、七海とあともう一組、3人組の女の子と一緒になった。各ホテルでの部屋割とか、旅行にあたっての注意を、けいちゃんがして、LHRはあっという間に終わりそう。もう少しでチャイムが鳴る、というタイミングで、けいちゃんが付け足した。 「あと、中間試験赤点の奴は、追試が旅行前の1週間にあるからな。浮かれるのもいいけど、しっかり勉強しておいてな」 忘れてた、日本史。あたし、追試じゃん。 けいちゃんが発表した追試の日程をスケジュール帳に書き込む。来週の水曜。水曜…やばい、図書委員の当番の日だ。 酒井くんに相談しなきゃ…と思ったら、酒井くんが先にこう言った。 「春日あ、俺さあ、日本史と古典と物理、追試なんだけど」 …類友。
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