第4章  意地張り 《和助》

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「さてお仕事も終わったことだし、 今日こそは僕とお茶してよ辰乃」 ってうわぁ、 すんごく嫌そうに 睨み返されるなぁ  いつものことだけど。 今さらこんなんで めげてられるか。 「西船橋の方に 美味しいあんみつ屋さんができ……」 「うちの菓子屋に喧嘩売ってるのか」 「そんなー、 他店を知るのも勉強でしょ」 なんてもっともらしい事を 言ってみる。 ああ、 『チッ、もっともらしい事 いいやがって』 って顔してるなぁ。 分かりやすぅい。 「私など誘っていないで、 年頃の好いのが山ほどいるだろう」   「それまだ言う? 辰乃じゃなきゃヤだって 何べん言ったら分かるの」
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