第4章  意地張り 《和助》

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「辰乃に意地張られると、 その、困る。 ちょっと可愛すぎて 抱きしめたくなる……から?」 思わず口を抑えた。 えっと僕いま何て言った。  辰乃っ、うわぁ…… 桜餅みたいに染まって かたまってるよ、   嘘でしょ。 その顔はなんかもうズルい。 「その違う! 違うからえっと、 ごめんなさい本当違うから」 所持品半分くらい放ったまま 逃げるように帰ってしまった。    もの凄くバカみたいだな。 何やってるの僕。 でもあんな顔をまた見たら 次は抑えられる自信ないな。……
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