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「それよりなに、
辰乃をこんなにしたのは
どこの誰なの」
「お前には関係ない」
「当ててみようか、
付き合ってる男だろ」
「な」
「なぜ知ってるの、って顔。
当然だよ僕は
辰乃ことならみんな知ってる。
だっていつも見てるんだから
君のことだけ。
何だよ、辰乃が好きなら
仕方ないと思って
ずっと我慢してたのに、
ヤロウ辰乃を
泣かせやがって!!」
僕が怒鳴ると、
辰乃は慌てたように
頬の涙をぬぐった。
「そいつの家どこなの。教えて」
「は……?知ってどうする」
「ふ、僕はこの通り
口喧嘩は気圧されるし
肉弾戦も弱いからね。
そいつの家に『呪』と
一文字だけ書いた手紙を
毎日1通づつ
投函するなどして
精神的に
追い詰めてやろうと思って」
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