《第1話 辰乃編》第1章《辰乃視点》

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「いっ、いや、何でもない。 すまぬ気にするな」 そうか。と短く言って短く笑う。 ほら、この人は大人だ。 お前なんかとは違ってな。 ……って、 またあいつのこと考えとる。 あああもう、 下手な流行り唄みたいに 何度も何度も 脳内再生してきおって。 ……好きだよ辰乃   かわいいよ辰乃   愛してるってば   何で逃げるの、こっち向いて ……愛してる 「やめんかーッ!!」 「……辰乃、具合でも悪いのか。 妙なキノコなど 拾い食いしたのではないか」      はっ、ま、またやってしもうた。
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