きゅん。

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「菜緒(なお)、次は体育館に行こうよ」 根っからのスポーツ少女である早紀(さき)が、私の手を掴んだ。 体育館かぁ。 運動が苦手な私には関係ないんだけど、さっき花道部に付いてきてもらったから断れない。 「分かった」 私の答えに目をキラキラさせた早紀は、早く早くと私を引っ張った。 高校に入学して3日目。 昨日から、早紀と一緒に放課後は部活めぐりをしている。 早紀は運動部志望で私は文化部志望なんだ。 体育館について扉を開けた瞬間、色んな音が聞こえてきた。 まるで音の洪水。 その中でもひときわ目立ってたのは、女子のキャーキャーいう声だった。
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