一月十一日*三粒目

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   真剣な表情で、光輝は私の手をぎゅっと握った。  「なあ睦月」  「ん?」  「俺、睦月のことが好きや」  「へっ……!?」  突然、何を。  驚きのあまり、反応が遅れる。  でもこの感じは、きっと。  「知ってるよ、私も好きだし」  さらっと口にしたけれど、心臓はバクバク音を立てている。  よく知ってるんだから、光輝が私のこと大事にしてくれてるのは。  「あ、言うとくけど、友達としてじゃなくて、彼女になってほしいって意味の方な」  「……え? それって……告白……?」  「うん。睦月、俺と付き合ってください」  とっておきの笑顔で、光輝が私を見つめている。  言われていることの意味はわかる。でも。 .
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