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少年はそう言いながら袋に被された手を自分の手で退けようとする。 しかし、青年の手は負けじと力を込め、袋の入り口を護る。
「地味に上手いことを言うねえ、まあ、その通りだよ。 この国の事は、文献にもあんまり残っていない程短い歴史だったから詮索も殆ど出来ないんだけどね。 それでも我々は、そんな愚かな先人達からも学べる事がある」
「へえ、それは一体なんなのでしょうか」
二人は変わらない口調で会話しながらもその手の力は緩めず、いつの間にか互いの手のひら同士を組み合わせ、力比べのような形になっていた。
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