夏の陣

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西部地方に入ってからも、【はてな国】は猛将達の活躍で【おはな国】や【じゅつご国】という有力大名をも打ち破ります。 ですが、戦国の世はそんなに甘くはありません。 【はてな国】の強さと侵略速度に脅威を覚えた西部地方の一部諸侯達は同盟を結び、一大連合軍として【はてな国】打倒の為に立ち上がりました。その兵力差は実に【はてな国】の数十倍。これでは、さすがの【はてな国】も簡単にはいきません。それどころか、連合軍は数を強みに【はてな国】軍を包囲、殲滅を狙ってきます。 【はてな国】最大のピンチです。 【はてな国】本陣では、士気高揚の為に自ら総大将を務めて快進撃を演出してきた“はてな王”と将軍や重臣達が進退について懸命に協議していました。 強攻か撤退か。 状況を考えると、どちらにしても絶望的です。それゆえに一部好戦派は前に進む事を主張しましたが、その後の事や疲弊した軍や国力等、総合的に考えて、【はてな国】は撤退を決断します。これまでとにかく前に進み続けてきた【はてな国】にとっては屈辱ではありましたが、今はそんな事を言っていられる状況ではありません。重厚な包囲網が敷かれる中、生きて帰れる保証すら無いのです。
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