第1章

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   朦朧とする意識の中  ゆっくりと、目が覚めた  ここは?  手足が椅子に縛られている  何故?  あれ?なんでここに?  誰か・・・  重いドアが開き     「起きたみたいだな  お前、何者?」 鋭い目つきで俺を見続けている 『怖い、殺される ひいっっ』 余りの恐怖に声がかすれ何を言っているか 聞き取れない、体が震え出す 「前田さん、これ」  手渡しているのは鞄の中の財布  中を覗いた前田という男 「お前は,、寺田 仁(てらだ じん)か  あそこで、なにしてた?」 「通りかかっただけ・・・」 小い震える声で答える 「まさか!表の会社でカモフラージュして  探ってたのかもしれないっすよ」 「そっそんなことは、知らない・・・」
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