王子と姫愛

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「名前、私もキラキラしてるよ」 「おっ。まじかよ。同志じゃん」 「姫に愛って書いて、ティアラです」 キング並にキラキラした名前だと思う。前にテレビで特集されていたキラキラネーム一覧の中にも入ってあった。 自分の名前がキラキラネームだという自覚はあるし、このせいで嫌な思いもたくさんしてきた。 するとそれを聞いた彼は、楽しそうにわははと声を上げて笑った。 「お揃いじゃねぇの。俺のこと、キングって呼んでいいぞ。お前だけ許すわ」 喜ぶことべきなのか何なのか。でもお互いに相手に対して親近感を抱いたことは確かだった。 そこからはお互いに、自身のキラキラネームに纏わるエピソードや不満を話していく。共感することばかりだった。
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