第1章 学生とフラペチーノとラテと

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窓際のソファーは埋まってたので、私は大きなテーブル席(テーブルが大きすぎて皆カウンター感覚で利用している)に座ることにしました。 私がイスをひいた拍子に少し音がなり、斜め前に座っていた方が顔を上げました。目が合ったような、合っていないような。彼は特別何かを言ったらりするわけでは無かったので、私は早速課題にとりかかります。 でも、どうしてでしょう?何だか彼の事が気になって仕方ありません…。いえ、決してそういう意味ではなく。 年齢不詳、ジャケット姿、細い丸メガネ。そして、それらには似合わない可愛らしいストロベリーフラペチーノ。その周りを取り巻く独特の雰囲気。 誰かに似てるにかしら?芸能人? なんだかもやもやしますけれど、今は課題とラテに集中しなくては。せっかく来たんですから、癒されて帰らないと。 課題に集中していると、夕日に染まっていた景色が薄暗くなっていました。会社帰りらしいサラリーマンも増えて、店内はほぼ満席です。
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