まどろみ

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まどろみ

とろけ堕ちる意識……   微睡みに埋もれる自我……   霧のかかったこの部屋で……   黴臭い衣に包まれて……   緋色の泥を啜りつつ……   ハッカの煙を吹かしては……   灰色の音に酔い痴れて……   窓の幕から差し込む陽射しに……   扉の外から聞こえる声に……   僕は妬み嫉妬する……   僕はただ、ただ嫉妬する……     そしていつしか眠りに就いた。
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