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「変か?」
だからストレートに、聞いてみた。
生田は少し考えるようにアゴを引いて、
「あ……いや、まぁ、そうだな、我々は考えたことはないかもしれんな、うん」
「やっぱりそうか。まあ、そうだよな」
なにしろ相手は吸血鬼だし。
3000人殺(ヤ)ってる殺人鬼だし。
そんなのに人権って言葉使う時点で、なにか間違ってる気がしないでもないしな。
「では、一応、聞いておこうか。きみはその人権を、尊重すべきだと考えていると?」
「まあ尊重っつかー、ちったあ考慮してやった方がいいんじゃないか?」
「そう、だねぇ……」
「なんでそんなこと考えンの?」
第三者の声。
それに背中に痛みが走るほどの緊張感が沸き立つ。
油断していた――いや違う。
目の前の男の異質さに、集中力を高め過ぎて周りに気が配れていなかったという話だった。
なんという不覚。
不意打ちがあれば、既に命は――
「……女、か?」
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