慧剛side:後編

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「ね、ケーゴぉ。 今日も疲れてる?」 「悪い、明日はなるべく早く帰るから」 遅く帰った時は、それまで散々茉歩を抱いていて… 当然露美を抱ける訳もなく、それを疲れのせいにしていた。 それに、いくら茉歩のためとはいえ… いい加減、露美を抱くのが耐えられなくなっていた。 「どーだか。 ほんとは浮気でもしてんじゃないのっ?」 「まさか。 前はほとんど帰って来れなかっただろ? これでもだいぶ落ち着いた方だ」 今となっては、鉢合わせを避けて専務室で寝泊まりしてた事が都合いい。 「ふぅん… じゃあ今日は、(ここ)にもキスマーク付けてい?」 「そこはどう考えても仕事に響くだろ。 他の所にしてくれ」 「…ケーチ」 キスマークを目にしても、茉歩は何の反応も示さなかった。 こんな計画を持ち掛けてきたくらいだし、気にもならないか…
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