悲劇のヒロイン

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「っ… ごめん、でも…」 「聡! …離婚だよ? 簡単な話じゃない事くらい、解るよね? 親にだって説明しなきゃいけないし… 私の気持ちだって… っ、考えるのなんて、当然でしょ?」 「っ… …うん、ごめん。 もう少し待つよ… でも茉歩なら…! 解ってくれるって、信じてる」 どーゆう意味っ!? いつもクールな私なら、冷静に割り切れるとでも思ってる!? それとも、そう言ってそっちに誘導にしてるつもり!? 私を何だと思ってるのっ…!! こんな最低な男、こっちから捨ててやればいいのに! なのに…! 好きだから別れられない…? それとも… 許せないから、別れられない? もう、わからない! 情熱を注いだ仕事を失って… 情愛を注いだ夫まで、失うカウントダウンが始まってて… すごいスピードで、底無しの闇に堕ちてく気分だった。 壊れそうだった私は… いっそ、壊れてしまえばいいのに。
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