悲劇のヒロイン

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「すまない、茉歩(マホ)… 別れてくれっ…!」 突然な、夫からの離婚要求。 心が大砲で撃ち抜かれみたいに…! 激しいショックと、強烈な痛みに襲われる。 確かにここ暫くは忙しくて、生活がすれ違ってはいたけど… でもそれは夫、聡(さとし)の為で… 「っっ… っ、待って…! ちょっと… 頭整理するから、一人にして!」 頭の中はグチャグチャで… とにかく! 目の前で、謝罪とか弁明の言葉を必死にまくし立ててる聡にそう言い捨てると。 逃げるようにその場をかわして、自分の部屋に閉じ篭もった。 なんでっ… 嘘でしょ!? どうしよう… どうしたらいい!? 常に冷静でクールな私は、こんな時でも… 頭の中だけでしか取り乱せない。
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