慧剛side:後編

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とはいえ、親父の体に悪影響を与える訳にはいかないし… 会社も裏切れなければ、華那の犠牲だって無駄に出来ない。 だけど… 解ってるけど! だったら俺の人生はなんなんだ? 「慧剛の人生だよ? 許されるとか許されないとか、そんなの関係ないんじゃないかな」 その瞬間。 突き刺さってたしがらみが一気に取り払われた気がして、ふっと胸が軽くなる。 きっと俺は、ずっとその言葉が欲しかった。 心を震わせながらも… 全てを失えば、当然秘書なんか必要な訳もなく。 「それでも茉歩は、側に居てくれるか?」 言ってみればそれは、遠回しな告白のようなものだった。 「私は相棒なんでしょ?。 慧剛がどんな道を選んでも、サポートしてあげる」 その返事はすごく嬉しかったけど… 結局サポートか、と落ち込む。 俺は仕事や友人としての相棒じゃなく、人生の相棒になりたいのに… なんて。 もう既にその相棒がいる茉歩に求める事じゃないのも解ってる。
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