侵食の体温

20/31

3378人が本棚に入れています
本棚に追加
/300ページ
今回も、きっと誰もが手一杯で… プレゼンまで寝ない気か?って言われた程の作業を、1人で無理してたんだと思う。 少しでも専務の力になりたかったのに… これじゃ逆に、負担を増やしただけじゃない! 「専務をサポートするのが、私の役目なのに… 悔しいですっ…! それに、1人で無理されて、こんな風に隠されたら… 信頼されてないようで、悲しいです…!」 「…茉歩、 俺は充分お前からサポートしてもらってる。 それに。 プロジェクトも含めて俺の我儘で増えた仕事だし、従業員あってこその会社だと思ってるから、周りに必要以上の無理はさせられない。 何より。 信頼してる相棒だからこそ、茉歩には無理をさせたくない」 「っ… 間違ってます。 私なんて最近現れた存在で、それまでは秘書が居なくてもやって来れたんですよね? つまり秘書なんてその程度で、代わりはいくらでも居るんです。 でも専務の代わりは誰にも出来ません! 第一、その我儘のおかげで業績が格段に伸びて来たんだし、それは従業員にも還元されてるって聞きました。 そんな専務の方にこそ、もう無理はさせられません!」
/300ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3378人が本棚に入れています
本棚に追加