8/12
前へ
/92ページ
次へ
 顔を出した猛る俺に、都築の視線が釘付けられる。 「そんなに凝視すんなよ。恥ずかしいだろ」 「ごめ……、人のをこんなふうに見るの……初めてで」 「お前のせいでこんなんなったんだぞ」  耳の先まで赤くしている都築がヤバイくらい可愛い。あー俺、今日何回都築を可愛いって思っただろ。いま俺の脳みそん中は隅から隅まで都築でいっぱいだ。でもしょーがない、都築はほんとに可愛いんだから。 「さわってみたい?」 「……うん」  そっと伸ばされた手のひらに包まれると、深いため息が漏れてしまう。 ゆっくり上へ下へ擦られたあと、イタズラを仕掛けるように舌先が先端へ触れてきた。 「……ぅ」  ついさっきまで都築を堪能していた俺はもう、カチカチに昂っていたもんだから、少しの刺激で放熱してしまいそうだった。 しかも俺を頬張る都築の顔が、ゾクリとするほど色っぽいから堪えるのがしんどい。 「つづき……、それ以上したら、出る」 「イッてよ、俺の口の中で」  前髪をサラリとかき上げた、その下にある艶っぽい視線にぶつかって、背筋を快感の波が駆け抜けた。 「っは、ぁ……っく、ぅう」 限界を迎えての放熱は呆れるほど長く、収まりきらない熱い精が都築の口許から顎にかけて白く伝った。
/92ページ

最初のコメントを投稿しよう!

537人が本棚に入れています
本棚に追加