最終章

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*** どうしたら信じられるのと、瑞希は言った。 他人に心を開いて傷つきたくないと、涙を浮かべて。 浩二はそれを目に、罪悪感に押しつぶされそうになる。 (なにしてるんだろう、俺) 本当のことなんて、一生言うつもりがなかった。 対する瑞希は、付き合う前に自分の手の内を明かしていた。 言わないのはフェアじゃないからと前置きをして、浩二はただ結婚の条件にあっただけと。 彼女にすれば、浩二との付き合いは不当の連続だっただろう。 だけど隠し通せずに知られてしまった今、はぐらかすわけにはいかない。 きちんと向き合って、わかってもらえるまで頭を下げるしかないのに、それが正しい方法かなんてわからなかった。 実際はどうしたって彼女を傷つけるのだから。
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