僕は僕

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僕の名前は「若林 宏」、高校3年生で演劇部に所属しているが、脇役が多く、決して目立つ存在ではない。 同じ演劇部に「神崎 優斗」という友達がいる。 優斗は、すらりとしたスタイルで背が高くイケメンのため、主役になることが多く、何かと目立つ存在だ。 でも優斗は温厚で決して偉そうな態度をとらず屈託のない性格のため、僕にとっては憎めない存在である。 文化祭の時、演劇部で優斗が主役の公演を行うと、公演後優斗の周りには女子高生の人だかりができて、花やプレゼントを渡されていた。 そんな優斗を見て僕は、 (いいなぁ!  うらやましいなぁ!) と思っていた。 僕が少し遠くから優斗を見ていたとき、 「あの~」 と1人の女子高生が、僕に声をかけてきた。 僕が、 「はい!」 と答えると、その女子高生は、 「これ!」 と言って、恥ずかしそうに1輪のバラと手紙を手渡してくれた。 僕が、 「ありがとう!」 と言うと、女子高生はにこっと笑って、その場を走り去った。 メガネをかけて髪を後ろで縛った、どちらかというと地味な感じだが、可愛い感じの女子高生だった。 手紙を開けて読んでみると、 「いつも応援しています。  これからも頑張ってください。  3年2組 白鳥 彩乃」 と書かれていた。 僕とクラスは違うけれど、同学年だということを知った。
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