結末後からの序章

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 彼が私の気持ちを受け入れてくれた瞬間を、一生忘れない。あの夜を、永遠に忘れない。  彼の唇、少し癖ッけのある髪、逞しい胸板…その総てが私のものだった。  ……記念日は、素晴らしい一日になると思っていた。彼は仕事で遅れてくるから、私だけが先に、指定された彼の別荘に、ワインやケーキを持って行った。  鼻歌交じりに料理を作っていると、あれ? この曲なんて曲だったかしら? なんて、一人で笑っちゃったりして。  ああ、そうだ。昔流行った曲だったわ。幸せなラブソング、誰も二人も邪魔できない。私達は永遠に離れない、そんな曲。  
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