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いよいよ高校生活が始まるのか。と少し気分が良かった4月1日。スムーズ終えた式典の後に、顔合わせをかねた進級・入園祝賀パーティーで、俺はあいつに出会った。 初対面でかけられた言葉は、初めましてでも自己紹介でもなく、かなり上から目線の告白だった。 「……は?」 「俺様の恋人にしてやらなくもない。と言っているんだ」 あまりに突然のことに固まる俺に、聞こえていなかったのか、そうか。と都合のいい解釈よろしく、ブツブツ呟きつつも、先程より大きな声で話しかけてきた。 答えはyesだろ?と言わんばかりのどや顔で迫ってきたその男はまさに変質者。 「どうし………ま…さかっ、照れているのか?」 黙っている俺に、その男はニヤニヤしながら執拗に「照れているのか?なぁ、照れているんだろう?」と迫ってきた時は本気で死ねばいいと思った。 「そもそもあんた誰だよ」 俺としては当然の疑問だったのだが、その男は口をこれでもかと開き、いかにも驚いてます。という表情で俺を凝視しいた。 10秒ぐらいだったと思う。俺様は驚愕しているぞ。な顔で見つめられたかと思うと、急にハッと意識が戻り、生まれたて の子鹿のようにプルプルと震えながら「…ぁ……ぁ…アッァ」と奇声を漏らしながらよたよたと近付いてくるその男に、俺は本気で恐怖した。
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