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「大丈夫ですぞ。お嬢様はまだ生きてらっしゃる。」
まだってなに?そこ問い詰めて良いところ!?
「ところで、御食事の用意が整っておりますが、いかが致しましょう?」
ここから出たら食われる気がする。
「い、いりません!お腹空いてないんで!」
言った途端に鳴るお腹。
「遠慮なさらず!豪家な料理を用意してございますから。」
今絶対ニタアって笑ったな。
「大丈夫。取って食いやしませんかか。なんてったってあなた様は大事なお客様ですから。」
「はあ。」
と、いうわけで10分後には豪華なドレスを着て豪華な食事にありついていた。
ローストチキンにサーモンのマリネ
カボチャのスープに野菜のテリーヌ
一人では食べきれぬほどの料理をものすごい勢いで完食した。
考えてみれば気絶してからなにも食べてない。
それどころか死ぬと分かってから一口も食べてなかった。
「さすがお若いと食欲も違いますな。」
「こちらも作りがいがあるというもので」
「旦那様はほとんど食しませんからな。」
後ろの方でヒソヒソ話が聞こえる。
ん?旦那様?
「あの、主は?」
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