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目が覚めたとき、私は豪華な天蓋付きのベッドの上だった。
待てよ。
さっき目の前にアレがきてああなって....ああ、そうだった。私死んだんだ。
なんてこった。
ここは天国ってことかね?
あーあ、弱冠十代にして死んでしまったなんて!
恋人もいたことないのに!
結婚して子どもも三人欲しかったのに!
「き、吸血鬼のバッカ野郎!!!」
大声で叫んだ
って待てよ。なにこれデジャヴ?
さっきまで雪の中にいたはず。
なんで見覚えのあるベッドに寝てるのさ。
なんだか脳内がガンガン痛む。
頭を手で抑えながら周りをグルリと見渡す。
180°あたりで動きが止まる。
なんかいるで。
座ってこっち見てるで。
目が赤く光ってるで。
しかも股間に氷充ててるで。
「お目覚めかね。じゃじゃ馬さん。」
若干顔をしかめながら身を乗り出してきた。
「私、なんで....?」
「説明しよう!」
元気よく立ち上がった途端にイターイと少女のような悲鳴を上げる吸血鬼。
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