魔物ご一行様

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「そんな話聞いてないわよ!」 テーブルをバンと叩き立ち上がったのはカーミラだ。 「あなた、婚約者がいるなんて一言も言ってなかったわ!」 「お、お知り合いですか?」 「うるさいわね、小娘はだまってなさい!」 どうもさーせん。 「で、どうなの?」 「どうなのって君、ねえ」 助けを求めるようにこちらを見る。 知らんがな 「君といたときは誰もいなかったよ。」 「じやああの言葉は?」 「あのときは嘘じゃなかったんだ。」 「じゃあ今は!?」 「忘れてくれ。」 「バカ!」 なんだか安っぽいメロドラマが展開されている。 見せられている私たちは半分白目になっていた。 「ウググ」 そのとに狼男が変な声を上げ始めた。 ピタリと止まる痴話喧嘩 「おや、今日は満月でしたか」 フランケンシュタインが窓を見た。 「満月だとなにか不都合でもあるんですか?」 訊ねる私をカーミラが鼻で笑った。
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