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セラとの出会いはまさに戦場での出会いとしか言いようがなかった。彼はほんとによい人間であった。品行ではそんなに良くなかったが、戦場での合間に彼には英語を教えてもらい、何とかほかの人たちとのコミュニケーションも取れるようになったのである。
「間中はこの戦場が終わったらどうするつもりなんだ?」とある日セラが私に向って言ってきたのである
「正直何も考えてはないな。だってもう日本には帰れないのかもしれないし。もしかしたらここで明日死ぬのかもしれないし」そう、ここが戦場である以上、いつ死ぬのかもしれない場面はほんとにたくさんあった。がしかしそこだけは運が良いのか、ほんとにたまたま今まで生きてこれたのである。
そしてセラにもいつも助けられてばかりなのであった。
そして、1年がたちついに内戦がとうとう終わったのである。
私はほんとにうれしかったとしか言いようがなかった。最初は無我夢中で何とか明日生きて帰れるようにと思いながら生きていたが、とうとう終わったのである。
幸い、奴隷の契約も兵隊から帰れたらその報酬で奴隷を辞めれることができた。
そしてとうとう私は自由の身になったのである。
「これでやっとこんな嫌な場所ともおさらばだな」とセラは少し悲しそうな感じで言ったのである。
私にはなぜ彼がそのような目をしているのかがわからなかったが、その時の私はもういますぐに日本に帰りたかった。
そして私はセラと別れ、日本に帰ったのである。そのとき彼は私に電話番号を聞いてきたので、私は向こうにあるマンションの電話番号を伝えた。
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