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夕暮れの校舎を背に、僕はため息をついて歩き出した。
ため息の理由は簡単。テストの点が優れなかったんだ。
今年が受験生なだけに、この点数では少しばかりきつい。
高三になって、今更だけど高校のレベルを間違えたかなぁなんて思ったりする。
無理して入ったは良いけど、勉強についていけない。周りのレベルに置いて行かれる。
妙な想像力だけは達者な僕だけど、それと勉学の頭とでは全く別物。
高校のレベルを落として推薦入学とかで大学に行けたら、ここまで苦労はしなかったのだろうけど。
「はぁ……」
「ため息を吐けば幸運を逃すよ」
そんな僕の足取りに合わせて、同じ制服を着た生徒が歩幅を合わせてきた。
スラリと高い背に、整った顔立ち。声も綺麗だ。
あれ。こんな生徒いたっけか。
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