第1章 リカとアンジュ

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僕は玉虫の代わりなのか――。 凶暴な口づけに すでに抵抗する力を失った僕は。 いつしか このまま殺されるかもしれないと思い始めていた。 「リカ……もっと欲しいか?」 だが一つ言えるのは それが僕にとって 苦痛なだけの行為ではなかったということだ。 「うん……」 アンジュから注がれる 今まで感じたこともない鮮烈な愛情が 僕の中でその時何かを目覚めさせた。 「もっと……」 命の危機にありながら 僕は自分からアンジュの甘い舌を求めていた。 もっと深く もっと深く繋がりたい。 そうして 僕はそのまま意識を失い 水の中に沈んで逝った――。
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